シーグラフ2022で発表されたジョイントを使用しないPixarのリギングシステム。
面倒なウェイト付けが全く必要ないらしい。
これをHoudini 20の目玉機能として実装して欲しい。
これがHoudiniに実装されたらHoudiniでキャラクターアニメーションをつくる人が
一気に増えるだろうな。
論文:https://graphics.pixar.com/library/ProfileMover/paper.pdf
シーグラフ2022で発表されたジョイントを使用しないPixarのリギングシステム。
面倒なウェイト付けが全く必要ないらしい。
これをHoudini 20の目玉機能として実装して欲しい。
これがHoudiniに実装されたらHoudiniでキャラクターアニメーションをつくる人が
一気に増えるだろうな。
論文:https://graphics.pixar.com/library/ProfileMover/paper.pdf
今回、HoudiniにKineFXが実装される以前に作成したロボットのリグを
KineFXにコンバートしてみた。
以前のHoudiniでは、リグはObjectレベルでBoneノードをベースに実装していた。
仕組みとしてはBoneノードの階層に対してCHOP内でIKチェーンを設定して
別階層のNullノードからIKチェーンのゴールをコントロールするやり方をとっていた。
この場合、ロボットのパーツはそれぞれBoneノードにペアレントする必要があった。
それに対し、KineFXが実装された今ではSOP内でそれらを全て実装できるようになった。
つまり、骨に相当するジョイント階層の作成や、IKチェーンの作成、リギング、
ジョイントに対するパーツのペアレント化などは全てSOP内で行うことができる。
また、KineFXはプロシージャルに階層内の親子関係の組み換えも可能なので、
いわゆる足の「リバースフット」の実装も比較的簡単に行うことができた。
KineFX作業動画
もう今後Boneノードを使用することはないだろうな~
(Houdini19ではObjectレベルでTabキーを押して”bone”と入力するとまだ作成できます)
引き続きHoudini FLIPのR&D。
前回、ロボットが上昇しながら海面に出てくるFLIPシミュレーションを行ったが
今回はサメのジャンプモーションで作ってみた。
サメのモーションはRBDとBendデフォーマーのハイブリッド手法で作成。
まずサメの凸状態のメッシュをプロキシとして作成し、RBDで放物運動を作成。
その際、VEXを使ってY<0領域では急激にRBDにかかる空気抵抗を上げることで
海中のゆっくりとした動きを表現してみた。
そして、RBDの位置・姿勢情報をサメのジオメトリにコピー。
その後、VEXを使って放物運動の最高地点でベンド量が最大になるように調整した。
レンダリングはFull HDサイズで行いThreadripper3970xのマシンで
ほぼ1日かかった(240フレーム)。
Houdini FLIP R&D その7
今回は海中からロボットを上昇させ、泡を作りながら海面に現れるシーンを作ってみた。
ホワイトウォーターは標準のものを使用。(ロボットは以前Houdiniでモデリングしたもの)
シェルフからホワイトウォーターを作成すると初期設定ではホワイトウォーターパーティクルの
数が膨大になるため、レンダリングが途中で中断した。
そのため、レンダリングが回るまでテストを繰り返し、最適な個数になるよう調整した。
Oceanと合成するためにはParticle Fluid Maskノードで波のスペクトルマスクを作る必要がある。
今回はFLIPシミュレーションの速度と高さの基準でマスクを作りMaximumモードで合成してみた。
結果、今回のFLIPシミュレーションではこのブレンドの手法が一番うまくいった。
引き続きHoudini FLIPの研究。
今回の製作期間はR&Dを含めて3ヶ月くらい。
ホワイトウォーターは自前で実装したものを使用。
Houdini FLIP R&D from Shuichi Sakuma on Vimeo.
シェーダに関しては映画「ナルニア国物語2」の水のキャラクターを参考に調整した。
ボリュームシェーダをメインに使用し、水のスペキュラーハイライトを出すために
一部サーフェイスシェーダを使用した。
レンダリングにはKarmaを使用。
最適化を行い、レンダリング時間はFull HDサイズで
Threadripper3970X(メモリ128GB)で1フレーム30分以内に収めた。
今回は水のデータ量が膨大になったので、複数のFLIPソルバに分けて対応した。
また、体の部位に応じて水の動きをコントロールするためのそれぞれのベクトルフィールドを作成した。特に顔に関してはカーブを使用し、顔のトポロジーの流れに沿って水が流れるようにコントロールしてみた。
水の飛沫を表現するために、DOP内で@ballisticと@ageアトリビュートを使用した。
これにより、FLIPパーティクルはキャラクターの皮膚から発生した直後の数フレーム間は
FLIPの速度ベクトルフィールドから影響を受けずに自由に動き回れるようにしている。
キャラクターのアニメーションはKineFXを使ってHoudini内でキーフレームで作成した。
コンポジットはNuke。
今回の制作を通して、超ヘビーなシーンに対応するためのKarmaの使用法に関する
様々な知見が得られた。